映画公論

一切の忖度なしに映画批評

インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア(1994米)

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45点。

退屈で最後まで観るのに物凄い体力を使った。

トム・クルーズブラッド・ピットアントニオ・バンデラス等主演ですが、ハリウッドスターの無駄遣いを映画にするとこうなりました。

 

人の心を失ったヴァンパイアとヴァンパイアと人間の狭間で揺れ動くヴァンパイアの生涯を描いていますが、いちいちインタビュー形式の描写が入ることで円滑でスピーディな展開を阻害しています。

その退屈なインタビューにしても、相手がヴァンパイアだけに「そっかそっかなるほどなー」とはならない。

 

久しぶりに観たら若い頃の感覚とは違った視点で観れるかなと思った私の大いなる勘違いでした。

 

おもんな!

これに尽きます。

トップガン(1986 米)

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84点。

何十年振りでしょうか。

続編が出るということで久しぶりに観ましたよ、これ。

ご存知トムクルーズ出世作ですね。

 

あらすじがめちゃくちゃ簡単で疲れた頭にもサクサク内容が入ってきます。

 

親父も軍パイロットの英雄だったトムクルーズが各地からエリートが集まるパイロット養成学校で悪戦苦闘しながら一流パイロットになるというストーリー。

途中でコンビを組んでいた友人が事故死したり女性教官とデキたりと、んーハリウッド映画やなーという感じ。

 

男の子はパイロットに憧れて皆観たものです。

(飛行機苦手だけど)

あ、観るなら字幕をお勧めします。

吹き替え版は違和感しかなく巻き戻してもう一回観るレベルですので。

 

36年振りの続編が出ることに敬意を表して高得点。

ダイヤルM(1998年 米)

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82点。

ヒッチコック作品のリメイクですが、本作でもマイケルダグラス御大の狂気の演技を堪能できます。

サスペンススリラーです。

 

ストーリーは平たく言うと、マイケルダグラス演じる実業家は強引な経営で負債まみれに。

妻も冷徹一辺倒な夫に愛想を尽かし、冷めた関係になり妻は画家と不倫。

ダグラスは資産家令嬢である妻を殺し巨額を相続しようと計画。

妻の不倫相手の画家に妻の殺害を依頼。

おいおい…

襲ってきた男を妻が逆襲し殺害したが何とそれは画家ではなかった。

というbusyな展開なストーリー。

 

狂人をさせたら右に出る者はいない御大に敬意を表して高得点。

 

 

運命の女(2002年 米)

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65点。

 

リチャードギア大先生による泥沼不倫愛憎サスペンス。

共演はダイアン・レイン

 

会社社長夫人のダイアン・レインはフランス人の青年画家のポールと偶然出会い、親しくなるにつれやがて関係を持ってしまう。

妻の行動に疑念を持ったリチャードギア大先生は私立探偵を雇い妻の不貞の証拠を掴む。

 

ポールの家に乗り込んだリチャードギア大先生は妻にプレゼントしたスノーグローブがポールの自宅にあったことから激昂しポールを撲殺してしまう。

ポールの家に置き忘れたスノーグローブが自宅に戻っていることから、ダイアン・レインはポールを殺したのが夫であることを悟る。

全てを妻に打ち明けたリチャードギア大先生。妻は家族で映った写真を大切に抱えポールとの思い出を葬る。

リチャードギア大先生は自首しようとするが、ダイアン・レインは「メキシコまで逃げましょう」と語りかけ夫婦は再生するというストーリー。

 

観ていて書いていて笑いそうでしたが、めちゃくちゃにも程があります。

 

まずダイアン・レインのポールの家に行くときの浮かれっぷり。

あのな、あんた小さい子供のお母ちゃんでしょ?

次にオリヴィエ・マルティネス演じるポールのダイアン・レインへのエロい眼差しと変態的な所作。

男優かよ。

ほぼほぼポルノ映画です。

 

最後に事の発端を生み出したダイアン・レインの「メキシコまで逃げましょう」の力強いお言葉。

おまえのせいでしょ、元はといえば。

 

レインの破綻した言行不一致ぶりにマイナス40点ですが、ハリウッドが誇る大根俳優のリチャードギア大先生が本作では珍しくシリアスな演技をしておられます。

プラス5点。

インファナル・アフェア(2002年 香港)

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58点。

 

主演はトニー・レオンアンディ・ラウ

香港の大スター同士の共演。

女医役でケリー・チャンも出てます。

 

警察学校の同期だった2人。

トニー・レオンは警察からマフィアに潜入して捜査にあたり、アンディ・ラウは優秀さゆえボスから警察に送り込まれたという設定。

 

大規模な麻薬取引現場での逮捕が失敗に終わり、マフィアと警察それぞれ内通者がいることを悟り犯人探しに。

走り書きの文字からアンディ・ラウが内通者だと知ったトニー・レオンですが、自らの警察官としての地位を抹消された上、アンディ・ラウの部下(この部下もマフィアから潜入)に殺されてしまいます。

 

最後はトニー・レオンの墓前で敬礼するアンディ・ラウ

 

んーとね、この作品は続編が2本出てるんですが重たくて長いんですよね。

本作だけで終わっていれば観た人に考えさせることができる深みのある作品だったんだろうけど、営利に走り2本も続編を出したことが大幅減点。

 

アジアで興行収入が大成功だったためハリウッドがリメイク権を買いましたが、スパっと1本で終えなさいよ。

 

あとね、話が複雑でしっかり観てないと話が入ってきません。

間違っても泥酔時の鑑賞は勧めません。

 

上述の点からマイナス50点。

一方、香港四天王は相変わらずカッコよく、演技も渋い。プラス3点。

そして何よりケリー・チャンの美貌。プラス5点。

 

 

キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン(2002年 米)

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70点。

 

スピルバーグが監督のコメディ映画。

主演はレオ様。いやー若いね。

1960年代のアメリカに実際に存在した天才詐欺師の話。

 

小切手偽造からパイロット、医師、弁護士になりすまして活躍するもFBIに追われ、結局逮捕されてしまうが詐欺師としての手腕からFBIに技術提供し協力者として取り立てられるというストーリー。

 

逮捕に執念を燃やすFBI捜査官にはトムハンクスという豪華な陣容。

 

タイトル通り、「捕まえられるなら捕まえてみろ」という攻防戦が楽しめます。

 

医師に扮する際、さすがに手術は難しいとのことで外科系はやめて小児科医になりすましたが、ちょっと無理がある。

パイロットも無理があるように感じるが、まぁこの映画も細かいことは言いっこなしでしょう。

 

実際にこんな詐欺師がいたっていうのがさすがアメリカ。

大国はスケールが違うね。

 

時間潰しには良いです。

 

 

スネークフライト(2006年 米)

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75点。

パニック映画は好きでこれまで数多く観てきましたが、これは想定外の映画。

 

殺人現場を見られたマフィアが口封じのために、目撃者及びFBI捜査官が搭乗する飛行機に大量の毒蛇を放つという、あんたよく思いつきましたねストーリーです。

 

機内では次々と乗客が毒蛇たちに襲われ死んでいきます。

 

結局、勇敢なFBI捜査官がピストルで窓を割り風圧で毒蛇たちを吹き飛ばすという物理学者にお叱りを受けそうな方法で残った人々を守ります。

 

・性格の悪そうな奴から死んでいく

・セックスに興じるカップルから死んでいく

・一件落着後、英雄のFBI捜査官はCAと電話番号交換してイチャつく

 

とパニック映画お約束条項もきちんと守られています。

 

突っ込みどころとしては

・口封じの暗殺に毒蛇を使う理由の描写がない→もっと確実に殺さないとでしょ。

・蛇は変温動物のため税関をすり抜けた→そんなわけあるか

 

といったところもありますがパニック映画は粗を探してはいけません。

一向に話の進まないだるいラブストーリーを観るよりよっぽどマシです。